自宅出産にした理由 〜何故、母乳にミルクを足すの?〜
思いつく事から書いていきます。
長男を、20年前に出産しました。その頃既に自然派のような生活をしていたので、助産院なども考えましたが、最初の子ということもあり、わりと大きな個人産院を選びました。
結果、2度と病院では産みたくないと思い、2人目と3人目は自宅に助産師さんに来てもらって出産しました。
なぜ、病院が嫌だったのか。理由は3つあります。
一つは、分娩台です。
病院で出産した方は思いませんでしたか?
「こんな体制じゃ力めない!」って。妊婦が仰向けになるようにセットされている分娩台。
あれは、医師がやりやすいように、ということであのような分娩台になっているそうなんです。
あんな形じゃ、妊婦の苦しみが増すだけです。2人目と3人目は、一番楽な姿勢で出産しました。
もう一つは、陣痛促進剤。
陣痛が長いからという理由で、陣痛促進剤を打たれました。
結果、耐え難いほどの陣痛を経験し、何度も気を失いかけました。
自宅出産の際は、自然に痛みの波がくる感じで、十分耐えられるものでした。
結果、とても幸せなお産ができました。
最後の一つは、母乳指導です。
病院での母乳指導は、「母乳を与えた後に、ミルクを少し足すように」と言われました。
しかも、赤ちゃんへの最初の飲み物は母乳を与えたかったのに、
「あ、あなたの赤ちゃん、ミルクごくごく飲んでぐっすり寝てるわよ〜」と言われ驚愕。
なぜ、勝手にそんなことするの?と強い憤りを覚えました。
自宅出産して分かりましたが、生まれたばかりの赤ちゃんを母親のお腹に乗せると、
まだ目が見えないのに、本能的に母親の胸のほうへ、胸のほうへと這っていき、
乳首をくわえようとするのです。それはそれは感動的な瞬間です。
その時に母親から出る初乳は、様々な免疫が入っており、赤ちゃんにとっては命の水のようなもの。母親もはじめて赤ちゃんから乳首を吸われることで、母乳の分泌が促されたり、
何か他にも母体にとって良いことがたくさんあったと思います。
そして、普段の授乳も、何故母乳だけではダメなのか?
始めての経験だったので、訳もわからず退院してからもミルクを足していましたが・・・・
確か退院後少しして、区の保健師さんが巡回してくれた際、
私が母乳とミルクを足していること、また胸の状態を見て、
「あなた、そんなに母乳が出てるんだから、ミルクなんていらないわよ〜〜〜!!!
母乳だけで全然いけるわよ!!」
と言われました。その瞬間、なぜか涙が溢れてきたことを覚えています。
人類が誕生してどれくらいなのか、正確な数字は分かりませんが、
ミルクを赤ちゃんに与えるようになったのはごく最近のこと。
人類がずっと、今よりもっと栄養状態が悪い時も
母乳だけで赤ちゃんを育てて、命を繋いでこれたというのに、
なぜ、ミルクを足す必要があるのか。
なぜ病院はそういった指導をするのか。
強い疑問が残りました。
その疑問は、自宅出産に来てくれた助産師さんとのお話の中で解明しました。
病院が、ミルク会社からお金をもらっているそうです。
なるほどなあ・・・と納得すると同時に、強い憤りが湧いてきました。
神聖な命の誕生の場に、金優先の勝手な事情を押し付けられ、人間の尊厳を侵されたような気持ちになりました。
病院なんて、患者?(この場合は妊婦・経産婦・赤ちゃん)の尊厳なんて二の次。
金優先。全く信用できない。本当に驚きました。
様々な事情でミルクを飲まざるを得ないことがあるのは分かります。
実際ミルクというものが世に出たことで、命を救われた赤ちゃんも数えきれないでしょう。
そういった事情のある時にだけ、ミルクを使えばいい。
なぜ、その必要もないのにミルクを飲ませようと誘導するのでしょうか。
たった今まで同じ体を共有していた母親からの母乳をもらった方が、
赤ちゃんにとって、良いに決まっている。
結局、1人目は3歳まで完全母乳、2人目・3人目も1歳半まで完全母乳で育てました。
皆健康で、すくすく育ちました。
病院によっても違うのでしょうけれど。未だにこのような指導をしているのでしょうか。
医療界、企業は人の健康より金が第一優先。
この経験は、医療に対する洗脳を解いてくれるような、貴重な経験となりました。
この経験があったからこそ、ここ数年で起きたことのおかしさを、すんなり受け入れることができたのだろうと思います。